W 番外編  
     
   1. 神様の試験  
 



 「神様」は「万物の創造主」である。だから、あなたにも「神様」と同じ気持ちを味わってもらおうと思う。今、あなたにお子さんが何人いらっしゃるのかは、わからない。でも、もし今お子さんが二人以上いらっしゃって、そのお子さんがまた一人づつ二人の子供を持たれて、そのお子さんがまたまた一人づつ二人のお子さんを持たれて……ということを繰り返して行くと、上にあるようにおよそ480年後には、みなさんの子孫は約65000人ぐらいにはなる。65000人といえば、私が今住んでいる日本第二の都会近郊のこの市の人口が、およそ55000人だから、立派に一つの「市」を形成できるほどの人数だ。だから、彼らは皆、同じ「市」に住んでいるとしよう。彼らは、紛れもなくあなたの遺伝子を引き継いだ人たちであり、あなたにとって「何の関係のない赤の他人」ではない。もちろん、彼ら自身は、誰も同じ「市」に住む全ての人が、あなたの子孫であるとは思っていないだろうから、ほんの一部の人を除いては、お互いに「何の関係もない赤の他人」であると思っている。人の数が50000人ぐらいになると、世界で人が原因で起こることの一応のことは全部起こる。事故も犯罪も大抵のことは起こるであろう。また病気や障害についても、この中の誰かが、世界にある病気や障害のほとんどに罹っている。それでいて、あなたは「天国」だとかいう高いところから、あなたの子孫の行いの全てを見ているのである。万物の創造主である「神様」が見ているようにだ。そこで、眼下に広がるあなたの子孫たちが繰り広げる「下界」の光景を見て、あなたが何をお感じになるかはわからないが、とにもかくにも、あなたはこの人たちすべてのご先祖様であることには間違いがないのであるから、何かしら残したいと思うことがあると思う。まさか、そんなことは微塵も思わない! と言われるのか! 今、自分の子供のことを溺愛する母であるあなたも、今、目に入れても痛くないほど孫たちを可愛がるあなたも、まさか、それは「自分が生きているとき」だけの話であって、死んでからは「関係がない」とでも言うおつもりか! 何と薄情な! みんな、自分と関わりのある、自分の子孫たちではないか!

 まぁ、死後のことは分からぬが、とにかく一度「神様の試験」だと思って考えていただきたい。彼らの全てに何を残せるか? また何を残せば良いのか? 
 
私は今でもずっと、せめてこれぐらいの時空のことは具体的に考えてきた。私が関係性を確保したのは、この宇宙の全時空にあるすべての存在とであるが、とは言っても、異星人にはまだお会いしていないし、当分はこの星を離れてどこかの星に済むということもないであろう。だから、せめてこの星の未来についてぐらいは、考えることもできるのだから、ずっと考えてきたのである。
 どうぞみなさんも65000人ほどの人間の「神様」になったおつもりで、考えて見ていただきたい。 
 
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